自主ゼミニュース(Zoom教室)6/28
自主ゼミニュースです。
6月28日(月)の自主ゼミ(Zoom教室)は、21時開始、22時すぎ終了までの開催となりました。参加者の顔ぶれは、20代の若手5人、私を入れて6人でした。
その内容をお知らせします。
ソシラボでは、社会科学に関連する無料の自主ゼミ(ズーム教室)を開催して、参加者が自由に考え話し合う機会を設けています。
現在の自主ゼミは、直近のメディアのニュースなどをみて「何かへんだな」「おかしいな」と感じたこと、「こんなことを話し合ってみたい」ということについて、簡単に発表し、みんなで感想や意見を出し合いながら、考えを深めていくという手法です。
第1テーマ 外国人研修生をめぐって
今回の第1報告は、H君。外国人研修生をめぐる新聞記事についての話しがあり、「夕張で8万個のメロンの収穫減があった理由は、農業研修生がコロナ禍で来日して働くことができなかったから」ということと、「低賃金労働者としての研修生への依存」って、考え直さなければいけない問題があるのでは、という内容についてのコメントでした。
(1)外国人研究生への労働力としての依存ということと、外国人研修生の報酬が低いという問題とは、少し違った問題ではないか
(2)低賃金問題だけでは無く、さまざまな虐待やハラスメントも報告されているという点なども問題視すべきではないか
などの意見がでました。
参加者の居住する地域の外国人研修生についての話しや、近年の多国籍化する外国人の流入などについても関心が寄せられました。
第2テーマ 夫婦別姓の合憲判決について
第二発言は、I 君。最高裁で、再び、夫婦別姓の合憲判決がでたことと、前回の合憲判決との違いなどについて報告があり、夫婦別姓をどう考えればよいのか、という発言がありました。
議論になったのは、何故、誰が、何のメリットがあって、夫婦別姓を制度的に守りたいのかということでした。さまざまな意見が出ましたが、それを要約すると、次の様です。
(1)固定的な観念を維持したい人はいるから。新しい価値観に対応することに対する拒絶で、理性的なものではない。
男は偉いと思いたいのかな。
(2)日本の文化的要素だと思っているから。ただし、男子姓を名乗るようになるのは、明示15年以降のことだし、江戸時代は大半の人が名字をもっていなかったから、「伝統」といっても長い日本の歴史は、一瞬のこと。支配層はべつだけど。
日本の文化的要素?保守的な考えには便利な言葉だね。
(3)特定の階層の人々にとって富を引き継ぐ家と家父長的関係を維持することが、社会的支配層とその他を分ける手段となるので、男の姓を名乗らせないのは、社会的上層部がその階層の維持を考えているからでは?
家柄が大事なのじゃ。
(4)上層ではなくむしろ労働者に対する意図がある。つまり、家庭での男女の格差を否定して女性の人権を高めてしまうと、稼ぎ手である男を中心とした日本の労働家庭のモデルを壊してしまい、女性に賃金差別を行う理由がなくなる。財界がそれを嫌がっているからだ。
それって、結局、男性労働者も損するんだよね。
といったところです。
第3テーマ デジタル化に対応できない人たちをどうフォローするか
第3のテーマは、デジタル化になかなかなじめない人たちがいて、それは今日ジェネレーション・ギャップを生み出している。今後のデジタル化がすすむと、この人たちはますます対応できなくなるとおもうので、どうする必要があるだろうか、というものです。
(1)デジタル化にどう対応するかは、個々人の自由に属するところがあるので、各自の選択について世間は、寛容に対処すべきだ。
(2)デジタルデバイドが発生しても、それを自己責任にするのではなく、追加訓練などをうける権利を充分に保障したうえでの、自由な選択という点が必要なのでは?
と、寛容と保障という意見が出されていました。
少し時間が限られて、不完全燃焼という感もありましたが、予定時刻をちょっとすぎたところで終了しました。
色々な角度で、様々な意見が出てきて、楽しい夕べになりました。
みなさん、ご参加と熱心な交流ありがとうございます。そしてお疲れさま。
次回は、7月5日(月)21時〜22時です。
(文責:朝日)※ 吹き出しは、朝日の後付けです。
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